警察庁長官の発言に対する疑問

 朝日などに掲載された警察庁長官の発言で、

 著作権法に触れることを認識して、(使用者が)摘発されにくいように改良をし、捜査を免れようとした。それを周知し、繰り返した。(開発行為そのものを幇助としたのではなく)そのような行為全体をとらえた。

というものがあった。面白い事を言うものである。
 さっそく、名詞をちょっといじってみる。

 年金制度が複雑化することを認識して、(被保険者が)内容を理解しにくいように改正をし、年金を細分化しようとした。それを周知し、繰り返した。(年金未納の行為そのものを助長としたのではなく)そのような行為全体をとらえた。

 これで社会保険庁は責任を追及され、法律に関わった政治家と官僚は家宅捜索を受ける……などと言うことはないだろう。
 使いやすさだけなら、某巨大掲示板ひろゆき氏の名言にも匹敵する内容だろう。この論理なら誰だって悪者にする事ができるのだ。結局、警察庁長官は何ら身のある事を言っていないというわけだ。
 もし警察が取った行動を説明したいのであれば、「包丁をつくった人間を殺人幇助に問えるのか」に対して同じレベルで答えるのではなく、もっとちゃんとした理論を持って釈明してほしいところだ。