ものづくり


 ワープロがものづくりの精神を象徴していたというのは始めて聞きました。新聞は「ワープロの文章は心がこもっていない!」と責め続けるものだと思っていましたが、勘違いでしたね。将来携帯電話が新しい媒介に取って代わられる時代が来ると、携帯電話は素晴らしいコミュニケーションツールになると予想されます。
 いえ、確かにワープロは「ものづくりの象徴」です。ワープロが作り出す文章ではなく、ワープロという機械を開発した事が「ものづくりの象徴」なのですよ。
 欧米のタイプライターに比べ、熟練者でしか扱えない写植機しかなかった日本で多岐に渡る漢字を扱う事の出来るワードプロセッサーの開発は悲願でした。そこで立ちあがったのが東芝の技術者で、プロジェクトXな出来事なのですよ。
 余談ですが……精神科医斎藤環氏によると、「おたく」とは高度に現実と虚構を区分している人種だとの事。つまり、ゲームをやって事件を起こしているのはあくまでも一般人であり、特殊な例外を除いて「おたく」は現実と虚構を混同したような事件は起こさないと言えるのだそうです。その辺は「戦闘美少女の精神分析」にて詳しく解説されていますね。