赤は何故赤なのか

 なんとなく軽い気持ちで調べてみた。でも難しかった……。

 まず色の元になる波長と色温度(エネルギー順位)は相関関係にあるということ。波長や色温度は連続しており、少なくとも人間が現在知りえる範囲内でこの枠組み内の色が入れ替わる事はなさそうだ。
 ただし生物の色覚に関する調査から、検出可能な波長は上下に遷移する事があるのが確認されている。つまり紫外線視覚があるならそれが青の枠に含まれ、赤の枠の一部が赤外枠になる。同様に赤外線視覚があるならそれが赤の枠に含まれ、青の枠の一部が紫外枠になるという事。
 これらの色変化は恒星の発する光に基づいている事から、恐らくは既知宇宙においては受容体が赤と青で入れ替わえうような極端な変化は発生しないと考えられる。ただし可視光の帯域は、その惑星(恒星の光)の環境に適した範囲を取るだろう。
 この結果、人間の眼は可視光の範囲を現在のものに定めた。そしてその下限域である赤の色に700nm近辺の波長を割り当てたとするべきではないだろうか? また、その過程で色覚受容体は上位・中位・下位のそれぞれの波長が割り当てられたのではないかと考えられる。
 赤・緑のみの全盲では視力が良く、青のみの全盲では視力が弱くなるのは波長の高低からからくる伝播の違いなんだろうな。電波でVHFの方が到達距離が長く、UHFはそれより到達距離が短いのと同じ理由なのかな?

 余談だけど……はてな回答にあった「有毒生物の色」説は、まず間違いなく発生が逆だと思う。有毒生物が自らの毒性のアピールのために、遠くからも見やすくて目立つ色である「赤」を選択したと考えるべきかと。