ホワイトバンドの件

 土日はずっと寝ていたんだけど、巷では何だか更に盛り上がっていたらしい。とりあえず、一番事情に詳しいのがこれかな。

 要するに……相手が断りにくく世間からも糾弾されにくいコンセプトを構築し、それをベースにした宣伝活動を行うことで収益をあげるPR会社の存在がカギとなっているらしい。
 純粋な資本主義としては正しいし、何ら詐称していない(寄付するとは一言も言っていない)ので詐欺でもないわけだが、偽善を企業広告風に行うのには疑問を感じるね。
 ちょっと言い方は悪いかもしれないけど、AC(公共広告機構)という組織はCMで途上国への支援・募金を薦めていたりする(その他の啓蒙もあるけど、ここではホワイトバンドと同じ土俵の部分だけを見る)。しかしACという団体はそれを行うためにお金を出し合って成立しているので、その行為から直接利益を得るわけではない。
 では、お金を出し合って成立しているACの様な団体が、お金を出してくれている企業の製品を薦めて、その売り上げから寄付なり啓蒙(CM)のための予算を捻出しますと言ったらどうなるだろう? それは「公共広告」ではなく、普通の「広告」になる。つまりはよくやっている、○○石油のエコガソリンの売り上げの何パーセントは緑化資金に寄付されますってやつだ。
 ある意味、ホワイトバンドがやっている事の実体はそれと同じという事になる。だったら素直に企業のイメージ広告としてやればいいのに、その名前を完全に隠蔽して偽善のためのメッセージだけを流し続ける。そしてその裏には、確実に儲けている人物(法人?)がいるというわけだ。
 そりゃ、バレたら普通に嫌われるだろう。まだ少しでも寄付に回してくれた方が救われるというか、モノをアフリカで生産するとか人を派遣するとかの方が納得がいく。それをせずに、主催者・広告代理店・生産業者・流通業者の間でお金を回しあってるだけじゃねぇ……。
 これはもう偽善というレベルを飛び越えて、ふつうに法人による営利活動とよんであげて良いんじゃないかな? それを当たり障りなく、一般人にバレない様にやる手腕は大したものだと思うけど。そういう労力をもっと別のところに使えないもんかね。

 とりあえず私は、ホワイトバンド買ってませんし買うつもりも無いですけどねー。現代日本の貧困率は世界第 5 位セキュリティホール memo)なんだそうで、とりあえず国内の貧困者にタカってる場合じゃないと思うんだけど……。