常任理事国は茨の道

 そういえば中国のアレも、常任理事国の件が発端だっけ?
 おいしくないと思うよ……この手のモノはおいしいはずがないんだが、現状のメンバーがこれをおいしいと思っている集団で占められているのは大きな問題だ。常任理事国の拒否権ってのが大きすぎて、国連本体の権限が制限されている状況もいただけない。
 でまぁ、普通に考えても分担金の未納国がそういう権限振りかざすというのも腑に落ちないし、一方で分担金負担No.1の国がいまだに敵国条項に含まれてるのも納得いかんわけやね。
 事務総長の言葉からにじみ出ている本音は、やっぱり現状の常任理事国に好き勝手やられるのはもう沢山だってことだと思う。で、比較的味方になってくれそうな日本やドイツに常任理事国になってもらって、もっと改革を進めたいと考えているんじゃないかな。まぁ、拒否権なんて制度を無くすのが一番なんだろうけど。
 国としての損得勘定から言うなら、厄介事が増える常任理事国は避けたほうがいいのかもしれない。それを言ったら経済的負担(実はそんなに負担じゃない)になってる分担金の支払いだって減らすべきなのだが、そうすると今度は国連自体の運営に支障が出てくる。そうなったら国際社会からも非難を受けるだろうね。
 だけど払うのならば、その用途に口出しできるくらいの権限はもらえてしかるべきだろう。総会が加盟国または安全保障理事会への勧告までしか権限がなく、安全保障理事会が国連軍を平和維持のために行使する権限を持つ以上、そこへ口をはさむ権限は与えられてしかるべきだと思う。
 だってさ、安保理が非難決議して多国籍軍を出した後、その後始末をするPKOなどの平和維持予算は国連の会計(別会計だけど)から出てるんだぞ。これが少なければ通常予算へもっと金額を割ける(平和維持予算の一部を割り当てれば差引きゼロ)わけで、その辺を押しとどめる役割を期待されてるんじゃないかと思うな。
 まぁ……よくよく聞いてみれば、拠出している金額は官僚の天下り団体1つ分ぐらいなんだそうだけど。(w;